ライナー・クニーツィア最後のゲーマーズゲームとも一部で評された戦略ゲームが、復活しました。
プレイヤーは、エジプトを舞台に、競りによる土地獲得やピラミッドの建設により、もっとも高い得点を獲得することを目指します。
まず、特徴的なのは「ところてん方式」と呼ばれる、押し出し式の競りでしょう。
プレイヤーは、自分が欲しい土地と、そこに設定された競り値のマスに駒を置くことで、その購入意志を明らかにします。
より高い競り値のマスに駒が置かれた場合、それまで、その土地に置かれていた駒は押し出され、ほかの土地や競り値のマスに置き換えなければなりません。
これをすべての駒が確定するまで行うのです。
獲得した土地からはカードや収入などのボーナスを得ることが出来ますが、もっとも大事なのは、ピラミッドを建て、得点獲得に繋げることです。
このピラミッドの建設と得点獲得は、このゲームでもっとも特徴的なシステムにも関係しています。
というのも、ゲームの中間決算のタイミングで、ボード上の土地獲得は一旦リセットされ、ゲーム後半では、あらためて競りが行われることになるのです。
しかし、前半に建てられたピラミッドに関しては、リセットの対象ではありません。
すなわち、開始時点とはボード上の得点バランスが大きく異なった状態で、後半戦が行われるのです。前半のゲーム展開によって、後半の展開はゲームごとにまったく違うものになるでしょう。
エジプト文明のあまりにも長い歴史、時の流れをゲームシステムに絶妙に落とし込み、ゲームとしての面白さにも見事に繋がっているのは、見事としか言いようがありません。
大傑作戦略ゲームとして、非常にオススメの一作です。
※日本語と韓国語の二か国語版です。
(卸元紹介文より)